RTL
Wide Band Radio Project |
USB
RTL-Dongle SDR Project |
ワンセグTVチューナーとして販売されているUSBドングルを入手し、まずはソフトウェア受信機化を行い広帯域受信をしてみました。 こ こでキーとなるデバイスがRealteh社製のDVB-T COFDM Demodulator+USB 2.0機能チップであるRTL2832Uです、本来はFMラジオやTVチューナー用らしいのですが、このチップの構成はまさにSDR (Software Defined Radio)そのものであり、デコードするソフトを入れ替えることで、あらゆる電波形式の受信が可能になります。
また、その方式の特徴からあこがれのス
ペアナ(バンドスコープ)ビューが提供されるのも魅力ですね。 視覚的に刻々と変化する受信状況が把握できるのはなかなか面白いですし、見えてる分全部を
録音(マル録り?)してあとで再生するなんて事もできるので、聞き逃したアレをもう一度なんて場合はもちろん、後で近くの周波数で見えてた局を一個ずつ個
別に再生するなんて芸当じみたデジタルなメリットを享受できる点も魅力です。
しばらくは、放熱のため基板むき出しで机の上でドングル一個で始めたこのプロジェクト ですが、やがてHFコンバーターが増え、さらにBPFや電 源アダプタが増えていくにつれ、個々は小型とはいえ接続ケーブルと相まって下の画像のように机の上が雑然となり、次第に手狭になってきたので、ここいらで 一体型の 受信機としてケースに納めることにしました。
私のばあい一応最初はパソコン上でキチンと図面を書いて位置を決めてから穴空け 加工を始めるのですが、加工精度の悪さと、B型な性格が災いして?最終 的にはかなりアレンジしたものになってしまう場合が多いのですが、今回はミスるとケース全部を買い直しなんて悲惨な事になるので粘着シートにプリンターで 原寸印刷し てパネルに貼付け、その上から加工することにしました。
今回は手持ちのタカチ製のアルミケースを使用しました。
→ (参考)穴空け加工のテンプレPDF
このケースの構造からして多分、本来は横向きで使用するものと思いますが、気にしない、きにしない・・・・
手にマメを作りながら、ハンドニブラーでせっせと切り刻んでいきます・・・
穴を空けて・・・
RTL基板とUSBコネクターの接続には市販のUSBケーブルを切断したときの残り 物の線材を再利用し接続した。シャーシーに引き込んですぐの位置にノイズ 止めのフェライトコアを追加しようかと考えているが、LVDSのアイパターンが潰れてしまっても困るので、これは後日様子を見ながら付けることとした。
何とかUSB端子はリアパネルに固定できることができたたが、次はRTL基板を2液 性エポキシで貼付けるとか、パテでガイド作るとか、SMAコネクターと基板を 固定する方法をどうにかするとかいろいろ悩んだが、最終的には下の画像のような固定ブラケットをアクリルで作成し、これに六角ネジを直接タップを切って固 定することに した。
リアパネルのコネクターを統一するために、MCXコネクターをSMAコネクターに 換装しました、下の画像はブラケットで現物位置合わせしているところ。
このブラケットを使って下の画像のようにパネ ルの裏側からアングルタイプのSMAコネクターを押さえ固定しました、USB-Aのコネクターは取り外して配線はまだやってない状態
さらにバンドパスフィルター基板(下画像の中段)も組み込んだところで、ドングルやHFコンバーターの電源をUSBのVBUSとは別の電源から 取るとLWの受信ノ イズが減る事が判ったので、急遽PA0RDTの電源用DC12Vから、ドングル電源の+5Vを作る3端子レギュレターを追加、RTLドングルは300mA 弱消費するため、約2Wと結 構な量の発熱があったので、ヒートシンク代わりに底板へ3端子レギュレターをネジ止めしました。
下の画像は上からRTLドングル(黄色)、BPF基板(緑色ユニバーサル基板)、HFコンバーター基板、3端子レギュレーター(底右)
銅製の大型ヒートシンクが高音質と安定受信の決め手です(笑)
非常に見苦しい配線ばかりですが まぁ、何であれフタをしてしまうと中の雑多な状態はもう判りません(汗)。
メインの電源が入るとフルカラーLEDの緑色画素が点灯、さらにフロントパネルのシーソーSWを入れてHFコンバーターが動作すると赤色LED 画素も点灯するようにしたので、この時総合的には黄色に光るので、色でHFコンバーターの動作状態が判るようにしました。
フロントパネルのシーソーSWを入れない状態ではSDRソフト側でQ入力を有効にすることで短波帯のダイレクト受信が可能です。 このとき U/VHFアンテナ はRTLドングルの820Tアンテナ端子へ接続され、短波帯のアンテナはQ入力へと接続されるようにHFコンバーターの回路以降を改造しました。
リアパネルの同軸やUSBケーブル、それに電源を挿すとこんなカンジになります。
これでケーブルを一切抜き差しすることなく2本のアンテナを各動作モードでフル活用できるようになりました。
オマケにPA0RDT用の電源も組み込んだので、電源アダプターも減って机の上も非常にスツキリとしました。
SDR-SharpでVHF帯/HFコンバーター受信、HDSDRで長/短波帯のダイレクト受信と言う風に受信ソフトの使い分けをあわせると非 常に快適に使えるようになりました。