RTL Wide Band Radio Project
FRONT FACE

 ある日、ふと思い立ってデジタル機器から放出さ れるEMIノイズやクロック漏れなど、周辺に悪影響を与える輻射ノイズ(電波)を安価か つ簡易に見る方法がないものか?とネット界隈を調べまくっていたら、最近はブームが去ってワゴンで投げ売りされてたりするPC用TV チューナーングル(USBワンセグチューナー)が、ソフトウェアを入れ替えると実は広帯域受信機として使え るらしい事が判りました、早速二台ほど購入して予備実 験を開始しました。本当は広帯域なネットワークアナライザやスペアナが欲しかったのですがそのような計測器は気軽に買えるほど安価なものではありませんの で、まずはこの千円チューナードングルの受信機としての実力を知る為にワイドバンドラジオとして動かしてみることにします。

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しばらくは、放熱のため基板むき出しで机の上でドングル一個で始めたこのプロジェクト ですが、やがてHFコンバーターが増え、さらにBPFや電 源アダプタが増えていくにつれ、個々は小型とはいえ接続ケーブルと相まって下の画像のように机の上が雑然となり、次第に手狭になってきたので、ここいらで 一体型の 受信機としてケースに納めることにしました。

RTL + BPF + HFCONV



Block Diagram
使い勝手を考えてケーブルの抜き差しをしないで済むような構成を考えました、機能的には、RTLドングル受信機、BPF、TT@北海道さんアップコン の3つのブロックから構成されています。 アップコン部の電源とリレーはフロントパネルのスイッチで制御できるようにするので、そのスイッチを切れば RTLダ イレクト受信とU/VHF帯の受信が同軸の差し替えなしで可能になります。
 私のばあい一応最初はパソコン上でキチンと図面を書いて位置を決めてから穴空け 加工を始めるのですが、加工精度の悪さと、B型な性格が災いして?最終 的にはかなりアレンジしたものになってしまう場合が多いのですが、今回はミスるとケース全部を買い直しなんて悲惨な事になるので粘着シートにプリンターで 原寸印刷し てパネルに貼付け、その上から加工することにしました。


今回は手持ちのタカチ製のアルミケースを使用しました。 
→ (参考)穴空け加工のテンプレPDF

このケースの構造からして多分、本来は横向きで使用するものと思いますが、気にしない、きにしない・・・・
手にマメを作りながら、ハンドニブラーでせっせと切り刻んでいきます・・・


穴を空けて・・・


Driiling


ドングル基板に付いているSMAコネクターを直接ケースの外へ出すことができれば、無 用な接点の増加やインピーダンスの乱れを減らすことができる が、さて困った! USBドングルは基板に直接USB-Aのコネクターがハンダ付けされているため、そのままシャーシーに固定してしまうとPCに挿すこと が出来なくなってしまう、USB延長ケーブルに挿してケースから直出しする方法も考えたが、何となく好きになれなかったので、下の画像のようにリアパネル で一度USB-B メスで中継することにしました。

Right Side

 RTL基板とUSBコネクターの接続には市販のUSBケーブルを切断したときの残り 物の線材を再利用し接続した。シャーシーに引き込んですぐの位置にノイズ 止めのフェライトコアを追加しようかと考えているが、LVDSのアイパターンが潰れてしまっても困るので、これは後日様子を見ながら付けることとした。

 何とかUSB端子はリアパネルに固定できることができたたが、次はRTL基板を2液 性エポキシで貼付けるとか、パテでガイド作るとか、SMAコネクターと基板を 固定する方法をどうにかするとかいろいろ悩んだが、最終的には下の画像のような固定ブラケットをアクリルで作成し、これに六角ネジを直接タップを切って固 定することに した。


Coax Braket

リアパネルのコネクターを統一するために、MCXコネクターをSMAコネクターに 換装しました、下の画像はブラケットで現物位置合わせしているところ。


このブラケットを使って下の画像のようにパネ ルの裏側からアングルタイプのSMAコネクターを押さえ固定しました、USB-Aのコネクターは取り外して配線はまだやってない状態


さらにバンドパスフィルター基板(下画像の中段)も組み込んだところで、ドングルやHFコンバーターの電源をUSBのVBUSとは別の電源から 取るとLWの受信ノ イズが減る事が判ったので、急遽PA0RDTの電源用DC12Vから、ドングル電源の+5Vを作る3端子レギュレターを追加、RTLドングルは300mA 弱消費するため、約2Wと結 構な量の発熱があったので、ヒートシンク代わりに底板へ3端子レギュレターをネジ止めしました。


下の画像は上からRTLドングル(黄色)、BPF基板(緑色ユニバーサル基板)、HFコンバーター基板、3端子レギュレーター(底右)
銅製の大型ヒートシンクが高音質と安定受信の決め手です(笑)

Anged View

非常に見苦しい配線ばかりですが まぁ、何であれフタをしてしまうと中の雑多な状態はもう判りません(汗)。

Back Panel


メインの電源が入るとフルカラーLEDの緑色画素が点灯、さらにフロントパネルのシーソーSWを入れてHFコンバーターが動作すると赤色LED 画素も点灯するようにしたので、この時総合的には黄色に光るので、色でHFコンバーターの動作状態が判るようにしました。

RTL-SDR

 フロントパネルのシーソーSWを入れない状態ではSDRソフト側でQ入力を有効にすることで短波帯のダイレクト受信が可能です。 このとき U/VHFアンテナ はRTLドングルの820Tアンテナ端子へ接続され、短波帯のアンテナはQ入力へと接続されるようにHFコンバーターの回路以降を改造しました。

リアパネルの同軸やUSBケーブル、それに電源を挿すとこんなカンジになります。

これでケーブルを一切抜き差しすることなく2本のアンテナを各動作モードでフル活用できるようになりました。

オマケにPA0RDT用の電源も組み込んだので、電源アダプターも減って机の上も非常にスツキリとしました。

SDR-SharpでVHF帯/HFコンバーター受信、HDSDRで長/短波帯のダイレクト受信と言う風に受信ソフトの使い分けをあわせると非 常に快適に使えるようになりました。



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