IP-CONTROLED AC TAP


 THE PICNIC-TAP


少 々怪しくなってきた私の記憶によれば西暦2000年に入って間もない頃に発売された当時唯一のネットワーク制御ができるマイコン基板として画期的だった、 PICNICとはMicrochip社製のPICマイコンを使ったNIC(ネットワーク・インタフェース・カード)、つまりネット対応マイコン制御ボード である。このページで使用したPICNICは2世代目のもので、現在秋 月電子で入手できるPICNIC は3世代目の製品である。  しかし、7800円という価格は、その昔のこの手のものが殆ど無かった時代なら普通にというか激安に思えたが、15年近い年月か経過し1GHz近いクロックでLinux が走るCPUボードが安価に買える今となっては少々高価なオモチャ遊びという感覚になってしまうのは否めない。 PICでも今日なら、 10BASE-TではあるがMAC/PHY内蔵のPIC18F97J60辺 りを使えばワンチップでトランス内蔵のRJ45コネクターが直結できてしまう。  これならADCも搭載しているし、しかもチップの価格も5ドル強しかしないので 1/10はムリとしても、PICNICの数分の1のコストでほぼ同じ事が できてしまう筈である。  ホームオートメーションとまで行かなくとも、赤外リモコンの送信機能を実装すれば相当なものは動かせるし、クランプ型電流プローブの原理を使えばリアル タイムに消費電力も監視できるので、1つのボタンでON/OFFをトグルするような機器であっても確実に制御することができるはずである。  こうして家中の家電をIP制御に対応させてみたいところだが、何台も使うには何よりもコストを下げなくならないので、これはこれで時間があったらぜひ挑 戦してみたいテーマである。

 BUILDING PICNIC-TAP

IP制御可能なACタップの制作

たった100Vとはいえど、この手のモノを作るには感電や火災の危険があることを十 分覚悟のうえで取り組む必要があります。
まずは、手っ取り早くネット越しに制御できるACタップを作るために、秋月電子で入手できるキットをフル活用することにしました。

接続する機器によってはSSRも意外に発熱するのでヒートシンクを付けました、さらに追加のスパークキラーをACアウトレットに並列接続しました。
万が一のトラブルの際、頼れる最後の砦はやっぱ「溶断ヒューズでしょ」ということで、インレットと一体型のコレを採用

ACアウトレットに2ピンタイプを採用したのは加工の容易さとケースの強度低下を懸念したため、4つあるアウトレットは特に間隔を拡げて設置した、これはAC アダプター直挿しに対応するためである。

中に収める部品が揃ったところで、全部の部品が無理なく入り、壁面へのネジ止めも可能な形状のケースを採用(もし構造物にケースを固定する場合は電気工事士 の資格が必要になりますので保有してない方は御注意ください)




可能な箇所は一応カラゲ配線をした上で外れてショートしたりしないようにタイトンで固定しながら、ざっとこんな感じで・・・
(自家用なので配線の色使い等は手持ちの廃材利用優先で適当なので、あまり気にしてません、あしからず)



ヒートシンクは両面スルーの基板にハンダで一応固定してますが、基板自体あまり強度は高くないので気休めに近いかも。
この後タイトンを数個追加してます、実際のところ配線が太いので、殆どガタつかない状態になってます。


RB4〜RB7までのポートでSSRをコントロールするようにしたので、基板上のLEDでSSRの動作状態を知る事ができます。

5mmスペーサーと裏蓋を固定するためのボス穴を利用してPICNIC基板を固定 しました、基板の厚みぶんだけケースのボスを削って裏蓋がピッタリ閉まるようにしています。 基板の取り付け穴でほんの少し穴ピッチが合わないところは丸 棒ヤスリで長穴に加工しました。

IPアドレスを固定してしまった後はLCDモジュールは不要なので外しておきます、外から動作状態が目視できるように上蓋に透明アクリルで窓をつけるのも 一案だと思います、そうすれば特に部品の追加なしで基板上のLEDやLCDが有効に使えそうです。

仕上げという程のものではありませんが、時間が経ってしまうとどういう配線したの か忘れてしまうのが確実なので、今回はBrother製P-Touchシリーズ用のリボンで、透明ベースに白文字となるカートリッジをチョイス、サクッと レタリングを済ませました。 一文字づつ「インスタントレタリング」で文字入れしていた時代が懐かしい・・・(笑)


これなら、アドレス忘れてしまっても大丈夫(笑)
いずれ、実際に接続した機器名称に合わせてファームを書き換えてしまおうとは思って ますが、とりあえず即稼働させたかったのでWeb-UIはオリジナルPICNICのままです。 追加のLM35ZをRA0とRA1に接続していますが、シ フト用の10kΩを付けてないので表示値はほぼ摂氏値の約2倍になってます。 これもファームを書き換えて直読できるようにしたい処です。 5月なのに 30度超えていたので、今日はRB5(扇風機)オンにしました(笑)




  1. ACタップにACアダプターが必要というのは、見てくれ的に何かいまいちマヌケなので、PICNIC部の電源も内蔵してスッキリさ せたい。 
  2. 制御ポートの対象機器の名前を付け、判りやすいUIにしたい。
  3. 追加した温度センサーの値を摂氏の気温として直読できるようにしたい。
  4. 設定温度前後にヒステリシスを持たせたセンサー温度に基づく扇風機のON/OFF制御をしたい。
  5. アミドンコア等を使って各アウトレットの消費電流を検出し、ワットメーター機能を追加したい。

追記 (2015. Apr.18th)

制作したIP制御できるACタップだが、第一の目的が屋根裏の物置の温度上昇を抑えるために熱気を排気する換気扇を付けたい、年中回しぱなしもイヤ、でも手 動でオンオフするのもイヤという事から始まったこのプロジェクトであるが、構想から実施するまで実に4年も過ぎてしまった(笑)

でも、その間に電気工事士の免許も取ったので、晴れて下の画像のような本格的な換気ファンの取り付けにトライしてみた。

工事は終えたものの、なかなかPICNICをソースコードから作り直す時間が取れないので、常時稼働しているWindows7マシン上で温度をチェックして ExcelのCSV形式 でログ(Windows\sytem32\TempratureLog.csv)ファイルに追記、29度以上なら換気扇(RB4) をオンさせるPython3のスクリプトを書いて、タスクスケジューラーを使い15分間隔でこのスクリプトを走らせることにしました。 


やっつけで書いてるので即値ばかりですが、とりあえず目的は達しているのでこのまま放置して走らせています。

すでに半年経過して.CSVが巨大すぎて開けないので、最近のログを切り出してExcelで散布図にグラフ化してみました。
Temp Trend Graph
29度以上で排気動作を開始するようにしたので、その辺りから温度上昇が抑えられているように見えますでしょうか?

この資料の利用上の注意事項]
 本ページは個人的用途の一例として紹介してるものであり、HILO個人が趣味で作成したものであり、安全性能及び動作等の一切を保証するものではありま せん。   従って本資料に基づいて機器を製作した際に、感電する、機器が動作しない、もしくは、 期待した性能が得られない等の障害が発生したり、万が一に事故・火災等が発生したと しても、当方は一切の責務を関知しないものであります。  従って、実際にこのような機器の製作を行う際は、あくまでも各自、個人の責任において行 ってください。

Caution: If you do something, Please remind  "At Your Own Risk!"


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