解決方法として、車両の天井に穴をあけてモニターに合わせるか、現状の穴位置にモニターのほうを合わせるかの何れかになる訳だが、さすがにまだ新車を切った貼ったする勇気が足りなかったので後者の解決手段をとることにした。
取付け前の加工
今回搭載する9インチのモニターを分解して中の構造が見えるようにしたところ。
上画像の赤線のところでカットして幅を切り詰めないと天井の出っ張りと干渉するため取り付けることができない・・・
そこで躊躇せずにギコギゴと切ってしまいます
とりあえず、切り詰めた先端を仮止めして形状を確認したところで、エポキシパテで補強と穴埋めをします。
パテ埋めが済んだところでクルマの内装に合わせた色に塗装しました。
次に取り付け金具の加工です、純正のサンバイザーの固定金具は下の画像のようになっています。
上の画像右側のツメで引っ掛けてネジ一本で留めるという構造なのでバイザーモニターの金具で固定するには天井にもう一つ穴を開けるか、ツメを加工してつける必要があります、そこで今回はFRPでツメの部分だけ成形することにします。
今回準備したのは型取り材と油粘土です。
純正のサンバイザーの固定金具の肉抜きしてある箇所に油粘土を詰めてから型取りします。
うまく型取りできました、右に写っているのは9インチモニターの取付け金具です。
この型取り材は乾燥するにつれてどんどん縮んでいってしまうので適当に水が抜けたところで次の行程に移ります。
ツメを型取った部分と金具を合わせ、ウレタン樹脂とガラス繊維を混ぜたものを流し込んでツメを成形します。
うまく成形できました、力が掛かる部分なので剥離しないようにタッピングビスでツメと金具を締めて補強しました。
カッターやヤスリでバリを取って、外から見える部分だけ塗装しました。
車両へのインストール
さて、いよいよ取付け作業にかかります。何といっても大変なのがここの配線ですTouranの天井側は鉄板が2枚隙間をあけて重なっている構造なので、このわずかな隙間からAピラー側に向かって配線を通します。
いきなり配線を通すのはまず無理なので道糸というかハリガネを先に通しておいて、これにケーブルを結わえて引っ張り出します。
Aピラーのなかを配線を通すときはエアバッグを傷つけないように細心の注意をしながら作業を行う必要があります、配線の取り回しもエアバッグ展開時に妨げないよう十分考えながら引き回します。
いろいろ苦労しましたが、めでたく取り付けることができました。
3列目のシートから見た画像です、センターにあるナビのモニター(7インチ)と比較するとひと回り大きいのが判ると思います、9インチというサイズは助手席だとやや近すぎな感じ、2列目で丁度いい程度、3列目からでも十分内容が判別できる画面の大きさと思います。
天井取り付けタイプの場合、サイズによってはバックミラーの視界が遮られてしまう場合がありますが、サンバイザー位置の場合運転者はさほど気にならないし殆ど運転の妨げにならないのですが、助手席で画面を見るには少しリクライニングしないと近すぎてキツい感じがしますし、助手席では見てないけど後席のためにバイザー下ろしてる状態だと少し圧迫感があります。 利用頻度もほどほどでクルマの中をモニターだらけにしたくない場合の選択肢としては悪くない選択だと思いました。
実施日 2008.Mar.21th