Touran純正のシステムはフロント/リアどちらもパッシブによる2wayスピーカーとなっています、フロントのツイターはダッシュの両端に下の画像のようなグリルがあり、ツイターにはややデカすぎるサイズのメッシュエリアが取られているが中身は...
という訳で、早速グリルの取り外しにかかります。 内張り外し工具を使いグリルを外していくのですが、 ファスナーの位置は内寄り奥に1箇所、手前に2箇所エアコンの吹き出し口と組合わさるように刺さっているので上方向に引っ張って外します、特に手前側は構造的に強度も弱くけっこうキツく勘合しているのでツメを割らないように慎重にとりはずす必要があります。
下画像のように、めでたくグリルが外れたら、
次はツイターが付いてるバッフルを固定しているトルクスねじを外します。
上画像のバッフル裏左側にミッドレンジ?のように見えるバスケットはプラスチックのダミーで単なるフタの代わりでした。 一応スピーカーもどきの裏側はエンクロージャーっぽく成形していあるので、3way化したりSonic Designなどの比較的下低い周波数まで使えるユニットを搭載する場合にはちょっとした加工でバックキャビティを作り込めそうです。 今回はツイター用に配線を引くのでエアコンの吹き出し口まで外してしまいましたが、ちゃんと養生すれば特に外す必要は無さそうでした。
純正のネットワークは4.7uF/63Vバイポーラ電解1個でローカットする-6dB/oct仕様のようです。 ツイターユニットはBLAUPUNKT製の1"ソフトドームで公称インピーダンスは4Ω。 チャンデバでマルチアンプ駆動すれば純正パッシブより低いクロス周波数で使えるようになる(高次のスロープで使う場合)と予測し、この4.7uFにパラにコンデンサーを追加接続し容量を増やすことでパッシブ回路での遮断周波数を400Hz程度まで下げる改造を行いました。 この改造によりローカットCによる位相回転の影響も低減されます。 ちなみにトゥーラン純正のドア装着ミッドバスは上限が3kHz程度でバッサリ切れてましたので、クロス周波数3kHz以下でツイターを繋げる必要があります。
将来的にこのバッフルにあるメクラ蓋部分に2インチ程度の超小型フルレンジやミッドレンジを入れてクロス周波数を数百Hzまで下げて完全なダッシュ定位にする実験をやろうと思いついたので、簡単に寸法を測っておきました。 ちなみに考えてるユニットの候補としてはAuraSound製NSW1-205-8Aか、Peerless製830970辺りを物色中...
ヘッドユニットから引いてきた配線は赤矢印ようなルートで引き込みます、先端は純正のハーネスから来たカプラーを外した端子にハンダ付けして済ませてしまいました(汗)。 ツイターなのでケーブルは細身で手持ちがあったモンスターXPを使用。
グリルを取り付ける前に、ちょっとだけ細工を... ツイター周りのグリルの形状やメッシュ部分の影響を低減するために隙間となる空間にカーボンウール(カーボン繊維で出来たグラスウール)を充填して、回折の影響を低減することと、反射による定在波の低減を狙ってみました。 結果は 僅かに音量感が減って音がクリア(シャープ)になったのでそれなりの効果があるようです。
最後にこの改造を行った後で現状のCDA-9887Jiのセッテイング・パラメータを書いておきます。 走行時向けの音質セッテングで測定器を使用せず聴感だけで設定してます。 スピーカーユニットは純正のままでデッドニングもしてない状態です。 あとで時間をみてRTA測定等をしてみる予定
CDA-9887Ji Setting (Right-Handled Car, 3way Mode, Without-Subwoofer)
Category Parameter Value(L)AUDIO Factory's EQ User1 T.CORR Parameter cm Filter Type L/R SUBW. Phase 0 SUBW. Channel Stereo TW Setup Maker's EQ Mode Parametric EQ Subwoofer OFFMX mx Mode OFFCTRL BALANCE +1 DEFEAT OFF MultiEQ OFF
Category Band Freq.Curve(dB/oct) Value(L) Value(R)
Crossover LOW 20Hz FLAT 0 0 MID-L 25Hz 24 0 0 MID-H 2.5kHz 24 0 0 HIGH 2.5kHz 24 -1 -1
Category Parameter ValueT. Correction L-SW 0 R-SW 0 L-F 3.4cm R-F 40.8cm L-R 6.8cm R-R 40.8cm
Category Band GainFreq. Q Parametric EQ Band1+5 40Hz1.5 Band2+2 150Hz3 Band3+3 630Hz1.5 Band4+1 6.3kHz1.5 Band5+3 20kHz1 このセッティングでボーカル等センター定位の音像は、ほぼステアリング中央に定位するようになりました。 KTX-100EQを使いインプリントで設定した場合には車のコンソール中央(車両の真ん中)に定位するようになるので、両者を切換比較して聴くと、その印象は相当異なります。
補足注意事項:
【インプリント設定】
【クロス周波数のセッテイング】
実施日 2008.Apr.29th