このページではSONY XA-107経由での音質を改善する改造方法を公開しています
先日CyberMAX氏がこのXA-107を導入されたため、早速試聴させてもらったところ、氏が使用されているアルパインCH-S609の音が、明らかにMDヘッドで再生するMDの音に負けているように聞こえ、こんなはずは無いと気になってしまいました。 もしかして電子式のアナログスイッチを採用しているのか?、それとも本当に609は音が悪いのか? いやそんな訳はないという事で、速攻で分解、写真撮影となりました。
ふんふん、信号の切り換えにはリレーが使ってあって、何等問題にように見える・・・、と言いかけた瞬間、HILOの目には気になる基板のパターンをショートするように跨ぐチップ部品が目に入りました、回路を辿ってみると、なんと以下のようになってたのだぁ〜。(音声系は片ch分だけ記載)
概略回路構成
上記の回路において赤く記した部分が音質に悪影響を与えている部分、特に左側のダイオードは出力信号レベルが高い(ハイボルテージ仕様の)CD等を入力すると、激しく波形の頭をクリップさせてしまう(エレキギター用のエフェクターのファズと全く同じ原理)ため、極端に音質が損なわれてしまう。その対策のためにはこの部品を削除する事で、ヘッドに直結した状態とほぼ同じレベルにまで音質を改善することができる。 また、右側のミュート用のトランジスタも、音質的にはどちらかというと無い方が良いのであるが、今回の氏のシステムではあまり悪影響はないものと判断しそのままにし、ダイオードのピンだけを回路的に削除した(具体的にはハンダを吸い取り、ピンを浮かせただけであるが、外してしまってもOK、場所は下の写真を参照)
改造箇所
上記4箇所のチップ部品を外すだけで改造はおわり、後は元どうりに組み立てておしまい。
「かなり音質が改善されました」(CyberMAX氏談)という感想からも効果のほどを想像して貰えると思う、ただし、気をつけて欲しいのはAUX入力だけを使用し、チェンジャー等を接続しないのなら、音声系だけばXA-107を経由せずに直接ヘッドユニットに入れる方が音質的に明らかに有利だという事です。
(撮影協力:CyberMAX氏) どうもありがとうございました!