ALPINE CDA-9887Ji Amping Modification


Introduction

困ったことにCDA-9887Jiのインプリント機能は3Wayモードでは正しく動作しない仕様になっています、事前にこの事が判明していれ ばKTX-100EQを購入しなかったと思うが、残念ながら買ってしまったので使わないのも悔しいということで4SP+Subwooferモードで使える ようにツイターとミッドは敢えてパッシブで分けるシステムを構築した(やや意地になっているという声もあるが・・・)

とはいえミニマルなシステムを目指している状況として「外部アンプの導入をせずにお手軽に済ましてしまう改造」という反則技に出ることにし た。これはこの車の場合ミッドとツイターはパッシブで分けているため本来使わないリア側の内蔵パワーアンプをsubwoofer用にアサインしなおす改造 をすることで、外部アンプの追加をせずにサブウーハー出力を利用可能とするのである。もちろん同じアンプを使用する訳だから駆動力やパワーには若干の不安 を感じるものの、音色的なマッチング問題の心配は無用である


System Design

下の図の上側が本来のCDA-9887Jiの3wayモードでのチャンデバ機能と内蔵アンプの構成である。この場合インプリント機能は使えないしサブ出力も使っていない...

これを下側のように内部接続を改造してしまう訳だ、この改造したうえで(SUB+4スピーカー)モード動作にすることで内蔵アンプだけでフロント出力とサブ出力の駆動ができ、さらにインプリント機能が使えるようになってメデタシめでたしとなる訳だ。


Modification

まず改造する周辺の基板画像、ここに到達するにはCDメカの固定ビスを4本外して上方にCDメカを抜き取る必要がある。

まず内蔵アンプのリア信号入力を切るために、E317とE314(3.3uF/50V)を取り外す。

上の画像のマル1と2が内蔵パワーアンプの入力端子となるので、こここから10uFの電解コンデンサー経由でプリ部のsubwoofer出力へと繋 ぐ。 ちなみに上画像の電解は3.3uF/50Vで上側の黒い方がマイナスで、改造で10uFを使うのは多少なりともローエンドの音の太さを失わないよう にするための気休めである。(ナカミチの製品は全般的にこんな定数傾向がある)

下の画像がプリ出力のバッファーICである、上側ICが4個入りでフロントとリアを担当、下の石pin1がサブ右ch出力、pin7がサブ左ch出 力のバッファーなので、赤マル3と4のポイントから信号を引き出し先ほどの内蔵パワーアンプ黄色マル1と2に10uFのケミコン経由で食わせるように接続 する。 きわめて音質に重要なとこなのだが、OpAmpの帰還抵抗とパラに入っているコンデンンサーが茶色い積層セラミックなのでこれはフロント側だけでも高音質な部品と交換したいところ。 

下の画像が改造終了後の状態。 作業中にクシャミをしてしまった為E314/E317のパターンを剥がしてしまった〜(汗)、そのため用意した SMDパーツではなく普通のケミコンを使用して接続した、汚く見えるのは部品固定用にボンドを塗布したため。(最近の無鉛ハンダは振動に弱くて、すぐ金属 疲労して折れちゃいます....)

画像では見にくいのですが、接続は (3)→(+ 10uF -)→(1)、 (4)→(+ 10uF -)→(2) となります。

あとはCDメカを戻してフタをして改造終了、インストールする前に底面のスライドスイッチを「4SP+SW側」に切り替えるのを忘れないこと!


Epilogure

所詮、内蔵アンプは電源電圧を昇圧してないためパワーガ必要な低域スピーカーの駆動にはすぐに限界が見えてくるのだが、

Touran純正のドアマウントSPはけっこう高能率品みたいで、そこそこの音量で鳴らすことができた、以下にドアSP(サブウーハー動作)の実測特性を示します。

Sub Freq. Resp

24dB/octで切っているので約40Hz〜100Hzまでと、かなり急峻です。

とりあえず内蔵アンプだけで3wayのSPシステムを鳴らすことができるようになって約2年経った訳だが、経年変化もありセッテイングも少しづつ変わっていってしまった。

2011年8月現在で設定しているパラメーターは以下の通りである。

CDA-9887Ji Setting (Right-Handled Car, 4speaker Mode , with Subwoofers )

Category
Parameter
Value(L)

AUDIO
Factory's EQ
User1
T.CORR Parameter
cm
Filter Type
L/R
SUBW. Phase
180
SUBW. Channel
Stereo
EQ Mode
Parametric EQ
Subwoofer
ON

MX
mx Mode
OFF

CTRL
BALANCE
+0
DEFEAT
OFF
MultiEQ
OFF

Category
Band
Freq.

Curve(dB/oct)

Value(L)

Value(R)

Crossover
LOW
160Hz
24
0
0
MID-L
80Hz
FLAT
-12
-12
HIGH
160Hz
24
-1
-1

Category
Parameter
Value

T. Correction
L-SW
0
R-SW
40.8cm
L-F
10.2cm
R-F
44.2cm
L-R
0cm
R-R
0cm

Category
Band
Gain

Freq.

Q

Parametric EQ
Band1

+6
40Hz

1.5
Band2

-1
150Hz

3
Band3

+1
400Hz

1
Band4

0
4kHz

1
Band5

+1
16kHz

1

(Setting @ 1st, Aug. 2011更新)

去 年まではボーカルがステアリング内に定位するように設定して聴いてましたが、インストの曲などではどうしても右側の音像定位が詰まった感じの不自然さが気 になってきたため設定を見直しました。このセッティングだとボーカル等センター定位の音像は、タコメーターの少し左上に定位するようになっています。


更新日 2011Aug.2nd

inserted by FC2 system