Hi-Lo Converter Project (Active Type)
(with Variable LPF cut-off frequency)
introduction:
最近は純アナログなモノから遠ざかっていたが、従兄弟から純正ヘッドユニット用の周波数可
変のサブウーハー追加用のハイ~ローコンバーターを作って欲しいという依頼を受けたので作ってみた。 近年の純正のヘッドユニットはBTLアンプを搭載
している事が多く、無
音時のスピーカー出力線のDC電位は約6Vになっている事が多いので、単純に抵抗で分圧するだけではダメでパワー・アンプのグランドレベルと合わせるため
にライン
トランスが必要になる。 トランス結合にはそれなりに音が聴きやすくなるなどのメリットもあるが、大概の場合は小型トランスでは低域がプアーな音になってしまう場
合も多く、音質を考慮すると大型のライントランスが必要になってしまう。 何れにせよカットオフ周波数可変のLPFを内蔵して欲しいとのリクエストもあっ
たので今回は全アクティブタイプで製作することにした。ちなみに今回のアイテムはハイ-ロー・コンバーターでヒロ・コンバーター ではありません(笑)
Schematic Circuit Diagram (回路図)
上側のJ3は12V電源の端子でバッ直の常時電源は必要なく、ACC電源だけで動作するように
なっている。 画像には写って無いが電源投入から数秒のディレイ時間の後にリレーの接点が開きミュートが解除される回路が追記してある、この回路はACC電源
オフの場合直ちにリレーの接点を閉じるようにも動作する。Q1のMOS-FETは
Nチャンネルのもので0.5A程度流せるものなら大抵のものが使える。 RLY1に使用する12Vリレーは小型の信号用の2接点タイプが適している。
オーディオ回路は安定化したDC10Vの片電源で動作し、仮想グランドの電圧はオペアンプU3
で生成している。 ヘッドユニットのSPケーブルにエレクトロタップ等を噛ませて分岐してきた線をJ1とJ2に接続するとU2の回路では左右チャンネルのミッ
ク
スと差動信号のアンバランス化を同時に行うようになっている。入力側の22kΩの抵抗とコンデンサーを増やせば入力チャンネル数が増やせるので、帯域別のマ
ルチアンプ構成のヘッドユニットの場合でも簡単に対応できるだろう。 こうしてラインレベルに変換された信号をU3とC・R回路で構成される周波数可変の
LPF(12dB/oct)で帯域制限をしてJ4から出力されるという構成になっている。もし出力レベルを下げたい場合はR13とR17の分割比を変更する。 逆にゲイン
を上げたい場合はR9とR7の抵抗値を上げる必要がある。 C8とC9のコンデンサーはマイラーフィルムやC0G特性のものが望ましい。。
実際に制作したHi-Loコンバーターの画像
内部画像
残念なことに完成時の画像を撮っていなかったので制作途中の画像のため後で追加したミューティ
ン グ・リレー回路が写っていない。 参考用に初期の作成資料へのリンクを添付しておきます。
Building Enclosure ケーシング
タカチ製のプラスチックケースに基板を収納し、2連ボリュームをケーブルで延長してトップパネ
ルに取り付けた。インスタントレタリングやシルク印刷をするスキルと根性が無いのでCNCフライスで彫刻することで済ませている。手持ちの得体の知れないボ
リュームを使ったので実際のカットオフ周波数のカーブと目盛りがあまり合っていない(汗) こうならないように信頼できるメーカーのなるべく大型でBカーブの
2連ボリュームを使う事を薦める。
Cable Connections 接続方法
簡単なので、説明するまでもないかもしれないが、上図の左側J1、J2にヘッドユニットのス
ピーカー線を接続する。どちらかのチャンネルの極性を間違えると打ち消して音が出ないので注意。上のJ3にはACC電源を接続します。
作成日 2022 Jul.17th
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