ドア制振の巻


TIPSのところでも述べたように、低音域に関してはスピーカーの前と後ろには、ほぼ同じ量の音が放出されます、ただしその向きが逆であるために、双方が混じりあってしまうと、お互いが打ち消しあってしまい低音が消えて(キャンセルされて)しまいます、そうならないようにするために、ドアマウントのスピーカーの場合、サービスホールを塞いだりして、隙間や裏側から漏れる音をなくすような処理を「シーリング」といい、内部損失の小さい鉄板が響いて無用な余韻が付加されたり、ビビッたりしないような処理をすることを「デッドニング」といいます、現在のところ日本語ではどちらもあまり区別はされておらず、通常、「制振」もしくは「防振」とひとからげに呼ばれてしまっています。


[作業に至る経緯]
 99年3月末日に購入した愛車のグランディスですが、購入一週間後にMDヘッドユニットを取り付けたところで、しばらくは純正システムのSPで聴いていました、グランディスの場合純正状態でもそれほどヒドくもないのですが、1カ月もたって、つい細かく聴いてしまうと、低域がやや膨らんでいる部分があることや、量感はあるがタイトさに欠ける部分がけっこう気になってきました、いずれ行うであろう(笑)SPの交換や、外部パワーアンプ搭載の前のインフラを整備すべく?、ついに?制振処理に掛かることとなりました。
内張りの外し方は、ソニーのフィッテイングサービスのWebページから情報を得てスムースに作業を進める事ができました。 (太っ腹の? ソニー様には感謝、カンシャ・・・)
 今回の作業には、日東電工の「レジェトレックス」という素材を使用、これはアルミ箔とブチルゴム素材のテープをラミネートしたもので、新幹線の遮音材としても使われている実績や、比較的楽に作業できる素材である事から広く使われています。 私の車の場合、やみくもに貼るのは好きでない事もあって、左右のドアに各1枚使用の計2枚でコト足りました

[作業の記録]

[作業後の試聴感想]
もともとの純正セッティングがサービスホールからの漏れを考慮したものになっていて、ややバスレフ的な量感重視の感じがする音だったので、作業後も思ったほど低域の上昇は無かったのです、しかし明らかに低域の輪郭がハッキリしてスッキリした音がするようになりました、f特的には僅かですがより低い帯域まで伸びて、以前ミッドローからローエンドにあったf特の盛り上りが感じられなくなりました、この方が私の好みなので、とりあえずバンザイといったところでしょう。 副次的な効果として、走行中に地面から聞こえるロードノイズの高域成分が多少減少したという嬉しい効果もありました。 今後SPを換装する際にはボード(スペーサー)も作って、SPと内張りとの間隔、および向きをもう少し改善したいと思います。 → ドアSP交換/取付のページへ

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