FreeDSP Classic SMD A/B plus II 

Board Building up page

A DIY Audio Processor Development Project.


(FreeDSP Classic SMD A/B plus II version 0.1 Board)

Introduction

オールインワンというコンセプト、別の言い方では「寄せ集め」ともいいますが、実際に使って便 利なものにしようというのが一番のコンセプトでした。 ケースに入れた際に普段の配線類は全て後ろ側に廻すことで全面側をフリーにして、PCと接続して書 き換えするときだけ接続すると想定し、その際にはフロント側のほうが便利だろうということで、このようなレイアウトになっています。 一応画面上で慎重に 配置を したつもりですが、実際に作ってみると意外と思ってたのとは違っている事があるので、いつもヒヤヒヤしながら組み立てをしています・・・

Board Ordering

2020年9月頃をめどに中国JLPCBにver0.1基板を10枚発注する計画を進め。 希望者が5名以上集まれば、一枚あたり2千円程度で殆どの表面実装部品が載った状態の基板を手にすることができるので、期間限定で人柱参加者を募った甲斐あって、めでたく 10枚全ての基板が行き先が決まりました。

Parts Ordering

ほとんどの部品は変更なくマウントするだけで良いのですが、一部PCBAで載せることができな かった部品があったのでリストの変更が必要でした。AZ1117互換の電源レギュレターは電圧分割用の抵抗値を変更して3.3Vと5.0V品に変更して対 処。なぜたか村田のフェライトビーズとMOSFETがPCBAで部品表から弾かれてしまって後付けになってしまいました(基板CADで表面実装部品に属性 を指定していなかったのが原因でした)、それでも殆どのSMD部品は実装済みなので、残りの部品は千石通商と秋月電子だけで揃ってしまいました。

Casing

この基板を収めるケースですが、加工が楽なタカチ製のPF15-3-10Dを想定して基板外形 を設計しました。
Board Mounting Example   (TAKACHI PF15-3-10D)

たまたま秋葉原ラジオデパート2Fの鈴蘭堂で製造終了のテイシン製TO-13Bが処分価格で 売ってたので速攻でゲットしました、下の画像がケーシング完了した状態です。基板は5mmのスペーサーで底面に取付けています、シンプルなア ルミ製なので加工も楽でした、まだ在庫あればオススメです。 本来の向きではなく横向きに使うので基板を組み上げた後ではフタを閉じるこ とができないのでフロント側を切り抜いて対処しました、ポッカリ空いた隙間はホームセンターで買った幅30mm厚さ2mmのアルミバーを加工して作ったフロントパネルを増 設して隠しまし た。 ブラザーのラベルプリンターP-touchで印刷した透明地黒インクのシールをインスタントレタリング代わりに貼っていますが、ア クリル板の裏側にプリンターで印刷した紙を貼って作るのも透過照明にできるのでデザインの自由度があっていいと思います。

FRONT PANEL (TO-13B + 2mm thick AL panel)


Top-Panel/Chassis


Inside/Bottom Chassis


REAR PANEL



プログラムを書き換える頻度は高くないので、ノブとフロントパネルを外してトップパネル前面の 穴にUSBケー ブルを挿して行いますが、頻繁に書き換える方はmicro-B のUSBケーブルが挿せる穴も開けておいたほうが良いと思います。DSPのリセットボタンの穴は電源の再投入で代用できるので今回は開けていません。 ボ リュームはもう一個付け ておいたほうがサブウーハーの音量調整とか、左右バランス調整に使えるので便利かもしれません、必要になったら追加工するつもりです。 電源のLEDはサイドエミッション 型に取り替えるのも良いのですが、アクリルの切れ端を三角形にカットしたものを上に貼り付けることで光の向きを90度変えています。


Board Test Procedure (Version 0.1)

全ての部品が実装できたら、特に狭ヒ?ッチ ICのピン間にハンダくずや導電性のゴミが残っ ていないか拡大鏡でよく確認してみてください、意外と多くのゴミが見つかるものです。問 題なさそうだったらDC12Vで1A程度が供給できるACアダプター(+センターピンφ2.1mm、スリーブφ5.5mm)を接続し電源を投入しま す。
基板上のLEDが点灯したら電源が供給されているので、以下の電源とGND間の電圧を チェックします。 ほとんどの部品は変更なくマウントするだけで良いのですが、ver0.1基板では一部変更が必要でした。

ミュートが解除されC38のマイナス端子に負の電圧が出力できていたら、次はオペアンプの動 作点を チェックします。

  • U1 - pin1, pin7 (約+5V)
  • U3 - pin1, pin7 (約+5V)
  • U4 - pin1, pin7 (約+5V)
  • U5 - pin1, pin7 (約+5V)


ここまでで問題なければJP4とJP5 にショートピンが付いていることを確認したうえで mini USBケーブルでSigmaStudioを立ち上げたパソコンと繋ぎ、ボードを認 識させます。 認識できUSBiの文字が緑色になれば、後は普通に書き込み動作ができるはずです

続いて以下のリンクから、テスト用のファームウェアをダウンロードしてください

Test Firmware Download:ダウンロードリンク

Just Through ADC to all DACs (For measurement Frequency Response or distortion

上記のファイルの一部は圧縮されているのでSigmaStudioに読み込む前に予め解凍 しておく必要があります。

Download: OutPutTest (20Hz Square Wave、20Hz矩形波, fs=48kHz)

Download: ThroughTest (fs=48kHz, Input0 →Output0, Input0 →Output2,  Input1 →Output1, Input1 →Output3 )

この段階ではDSP内のRAM上で実行されているのでDSPボードの電源を落とすとプログラ ムは消えてしまいます。 問題なくボードにコードを転送でき動作したならば繰り返しすぐ使えるようにA側のEEPROMに書き込んて?しまいましょう 、書き込みの方法は Hardware Configuration タフ?を選びAUAU1701モジュールIC1の 上(赤丸部分)で右クリックします、


開いたコンテキストメニューの中からWrite Latest Compilation to EEPROM を選ぶとEEPROMに書き込みが行えます。

同様にスルー動作テス ト用のファームウェア“ThroughTest.dspproj” をロード、コンンハ?イルしてから、SW1を切替えて今度はB側のEEPROM に書き込みます。

 ここまできたらFreeUSBiは必要ないので外してしまいます。プログラムは不揮発性 のEEPROMにコードが保存 されているので電源投入の度にSW1で選んだ方の処理がスタンドアロンで実行されます。

上記のプログラムか?走っていればDSPのpin16には48kHzのクロックが出力 されますから、 チャージポンプが動作してミューテイング解除用の負電源として約ー11V〜ー12Vを 出力しているはずですので。以下のポイントを測定します。

ここまで来たらEEPROM B側て?立ち上け?て実際にADC→DACのスルー動作を行い ADCを含めたオーバーオールの性能を確認します、 最後に2Vrmsのサイン波を入力し各チャンネルのゲインや最大出力レベルの歪みを確認します。

アナログ入出力までの基本動作の確認は以上でおわりです。



96kHz Sampling Audio Performance Check

出力のフィルターで使用しているコンデンサをMLCCのままで、96kHz動作にてADC〜DAC の1kHzサイン波スルーで歪特性を測ってみました。

Measurement System Signal Path Performance (Emu-0404USB, D/A to A/D, 96kHz)

最初に、測定に使用したEmu-0404USBの入出力オーバーオールでの歪特性です。Opア ンプを低歪なもの交換しているので、歪やノイズフロアは十分に低いと思います。

IN0 --> OUT0 Distortion Performance (ADAU1701 内蔵ADC→オンチップDAC, 192kHz動作)

DSP内蔵のADCとDACですがオマケ機能としては十分低いノイズレベル、歪特性も問題ない 位低いレベルです。

IN0 --> OUT2 Distortion Performance (ADAU1701搭載ADC→オンチップDAC, 192kHz動作)

ケミコンへのデジタル系からの飛び込みや、基板パターンの違いでチャンネルによっては多少の差 があります。


IN0 --> OUT4 Distortion Performance (ADAU1701搭載ADC→増設DAC PCM5102A 、192kHz動作)

単品で発売されているオーディオ用DACなのですが、さすがに歪の量もハーモニックスペクトル の本 数は少ないのですが、中高域のノイズはADAU1701より多い感じですし、低域端にもノイズが多いように見えます。

Frequency Response

Measurement System Frequency Response

測定に使用したEmu-0404USBの入出力特性です
Emu-0404USB DAC-DACスルーの測定結果です、この特性からのズレとして相対的に読んでください。

IN0 to OUT0 Overall Frequency Response

ADAU1701内蔵ADC --> ADAU1701内蔵DAC の周波数特性です。可聴帯域はほぼフラットでした。


IN0 to OUT5 Overall Frequency Response

ADAU1701内蔵ADC --> PCM5102A DAC出力の周波数特性です、可 聴帯域に特に問題がない事がわかります。



Latency Check

DSP内蔵のDACと外部のDACではデータの転送に掛かる時間に加えてDAC内部処理の時 間が必要なために、両者のアナログ出力には微妙な時間的ズレが生じる場合があります。 このズレの量は動作しているサンプリングレートやDSPのプログラ ムに よって異なる場合がありますから、時間や位相ズレにシビアなアプリケーションの場合には両者のズレを補正(早い方に遅延処理を追加する)する必要がありま す。 確認する方法として両者から同じインパルス等のコンテンツを出力して2chのオシロで両者を比較するとか、逆相で出力したものをミックスして音が消 えるように設定 するなどの方法があります。遅延量はプログラムの最適化処理やSchematicの書き方等で変化する可能性が高いので、以下は参考程度の情報だと思って ください。

以下に実際に動作させてみた例を示します。 

48kHz PCM5102Aの方が40uS(2サンプル)程先に音声出力が現れている

 CH1:ADAU1701内蔵DAC,
 CH2:PCM5102A DAC出力
 CH3: LRCK
 CH4: MUTE
96kHz PCM5102Aの方が約120uS(約11サンプル)ほど遅れて出力されている

 CH1:ADAU1701内蔵DAC,
 CH2:PCM5102A DAC出力
 CH3: LRCK
 CH4: MUTE
192kHz PCM5102Aの方が約80uS(15サンプル)ほど遅れて出力されている

 CH1:ADAU1701内蔵DAC,
 CH2:PCM5102A DAC出力
 CH3: LRCK
 CH4: MUTE




CNC Tattoo Version Front Panel

CNCフライスの練習がてらにNC加工してみました。 文字彫刻の切削条件が良くなくて綺麗に彫れていませんね・・・

 



細かく観ていくと私 が気づいていない 不具合がまだ残っている可能性はありますので、そのときはこっそりと教えてやってください・・・・・

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