FreeDSP Classic SMD A/B plus II Circuit Design Page



Introduction

 なぜ、今回のボードを作ろうと思ったのというと、4出力あればかなりのケースで足 りるのであるが、例えば「2wayのシステムにサブウーハーを足してマルチで鳴らしてみたい」とか「スーパーツイターを追加して鳴らしてみたい」など意外に 身近に3way化を望む声が多かった事もあり、拡張版のFreeDSP Classic SMD A/Bを作る事を考えた。 どうせ拡張するなら、殆どの方が愛用しているFreeUSBiも載せてしまえ〜 という事で、この基板一枚で完結して使える形態にするというコ ンセプトで設計を開始することにした。


Design Concept

何よりの実際の使い勝手を優先して設計するという事を念頭において設計を進めた。基板一枚で便利に使えるのはもとより、DSPの書き換えの際にも、USBケーブルは持って いったのにFreeUSBi基板を持っていくの忘れてしまったりなんて事が絶対ないように思い切ってI2Cモードに限定してFreeUSBiを搭載できるよう にした。 もちろん純正のUSBiが使えるように前面から10ピンのIDCケーブルで接続することも可能なように考慮した。 これまで基板を裸で持ち歩く事が 多く、これではいまいち満足感が得られないし、何より壊しそうで落ち着かないので、今回は市販のケース(タカチPF18-4-12D) に内蔵できるサイズにして専用の固定穴を設けておくことにした。前作SMD A/Bでは12名の方に製作して頂いたが、チャンデバとして使用されるケースが非常に多く、それにはマスターボリュームが必須だった事もあって、今回は半固定抵抗を廃しア ルプス製RK09型ボリュームを標準で搭載することにした。 3個あった可変抵抗のうち1つは新たに追加したDACのデータ線として使用したので1個減ってし まったが、I2S拡張コネクター側のピンアサインは変更なしでI6S(I2Sが3系統)増設できるという互換性を保つ事ができた。このことで高音質な外部 6ch DACなどとリボンコネクタ一本で接続することが可能であることに変わりはない。
 それと以前から気になっていたADCの入力RCA端子の配置が、クロストークを嫌って逆順の レイアウトだったのを廃し素直な順番にコネクターが並ぶように変更した。また、DSPを再コンフィグレーションする際に、プログラムの内容によって稀にノイズ が出る事があったので、リセットボタンを押すと同時に強制的にミュートがかかるように回路を追加した、再起動して新しいファームで音が出るまでに暫く待たされ るようになるが、デリケートなスピーカー等にダメージを与えるよりマシだろうという事で思い切って追加した。


Schematic Circuit Diagram (ver0.2)

ver0.2 Schematic (part1 of 2)

ver0.2 Schematic (part2 of 2)


Design Files

Git-Hub https://github.com/CyberPit/FreeDSP_Classic_SMD_AB_plus-II (←最新の設計ファイル類はこちらからクローンしてください)

Schematic Version Histories

VERSION Date Note
0.1 23rd. Aug. 2020 Initial release version schematic.
0.2
4th. Oct. 2020
Change R49 from 47k to 4.7k ohms,  Pull-down IC4-pin12 to GND to have a capability of 192kHz Sampling







Design Description

回路動作の解説ですが、基本的な部分はFreeDSP Classic SMD A/Bを踏襲していますの共通な部分の解説は省略します。今回追加した部分ですが、I2S出力のDIG6/7にPCM5102Aを接続してアナログ出力を 2ch追加しました。J3の20ピンI2Sヘッダーは何も仕様を変えていないので、外部にADC/DACを接続することで基板上の入出力とは別に入力2chと 出力 6chの追加が可能です(全部で4in 12outまで拡張可能です)。各出力端子のレベルは全て2V仕様です。OUT4/5(DIG6/7)は PCM5102Aがポップ音レスの石なので電源オンオフ時の ミューテイング回路は省略していますが代わりに動作中はDACチップのソフトミュート機能が他の出力チャンネルと連動するようになっています。 毎回必ずというわけでなく時々なのですがDSPを再コンフィグレーションするときにポップ音が聴こえることがあって気になっていたのでDSPのリセットに連動して出力 ミュート動作を開始 するように回路を追加しました。 その他の追加としてFreeUSBi機能の取り込みを行い市販のExUSB-FX2LP基板がそのまま挿さるスロットを設け ました、ADI製のUSBi対応の10pinヘッダーもパターンを残してありますので、何れの方法でもDSPのプログラムを書き込めるようになっています。殆 どケースでマスターボリューム用にAUX(ADC)にボリュームを接続することになったので、マスター音量に加えて左右バランスとか、サブウーハーのレベル微 調整とかに使えるように常設のボリュームを2個搭載できるようにしました。AUX系の残り1つはヘッダJ1として残したのでGPIOとして利用することも可能 です。




Change Oders

当初PCM5102AにはMCLKを与えていたのですが、ADAU1701が動作するマスターク ロック信号では周波数が低すぎてPCM5102Aが192kHzサンプリングで動作できないのでpin12をGNDに落とすことでDACチップ内蔵のPLLを 起動させるように変更しています。

FreeDSP Classic SMD A/Bの頃から共通の対策なのですが、DSPのリセット端子が十分Hレベルに達するようにプルアップ抵抗R49を47kΩ→4.7kΩに変更する必要があったのです が、一部の資料で回路図の更新から漏れていたのに今頃気づきました、気づけなくてごめんなさい。 もしUSBiを接続した状態なら動くのにUSBiを抜くと動 かなくなるという症状の場合は、リセット端子の電圧と、ここのプル アップ抵抗値を確認してみてください。 


Return to Project Main Page

  [注意事項]
 本情報は、あくまでも部分的情報の公開が目的であり、確実で完全な情報であることを保証するものではありません。 ユーザー個人の趣味であり またメーカを冒?したり営業妨害を意図するものでもありません。 従って本情報に基づいて機器を改造した際に、機器が動作しない、もしくは、期待した 性能が得られない等の 障害が発生したり、万が一に事故等が発生したとしても、当方は一切の責務において関知しないものであります。 実際に機器の改造を行う際は、あく ま でも各自、個人の責任において行ってください、腕に自信の無い方は絶対にトライしないで下さい。 本設計の回路やアイディアの無断転載や商用化はご遠 慮ください。
[Caution:] If you use above information, At Your own risk! inserted by FC2 system