Example7 Harmonic Bass Enhancer
A DIY Audio Processor FreeDSP SMD A/B Application Development
Project.
Feature Description
効果を簡単に説明すると小型のスピーカーであっても低音感を増やすことができるエフェクトです。
音響心理学的に解説すると、いわゆる「低音感」をどう感じるかいう仕組みに関係していて、過去の経
験や学習によって脳内で低音楽器の倍音から欠落した基本波を推測し基音を補完して認識することが知られている、この能力が上達した状態を仮に「小型フルレンジ
SP
に慣れきった耳」と呼ぶが、このような耳には実に劇的に効くエフェクトである。 逆にFFTアナライザー並みの分析能力がある耳を持つ方なら基本波と倍音を個別に認識でき
るので基音と倍音の音量バランスがキチン と取れていないために「正しくない音」にしか聞こえない、そのためこのような正攻法でない音では不自然と感じるとい
うか要するに「あまり楽しめない不自然な音」にし か聞こえ ないのも不都合な事実である・・・
閑話休題、
できれば実際に音を聴いて効果を知って欲しいところだが、先に低音が豊かに聞こえるというタネ
あかしから。
Input0/1から入力した信号に対し、通常の小型フルレンジ等では再生が難しい85Hz以
下の音源だけを取り出して周波数を2倍(+1オクターブ)にして加算することで低音楽器の倍音を補強して不足しがちな低音感を補強する音創り的要素が多いエ
フェ
クトを開発する、単なるEQによるブーストではボコボコとダイアフラムがボトムしてしまうだけだが、このエフェクトならば、仮に再生帯域が80Hzまのでス
ピーカーであっても一般的な4弦ベースの最低音E(約42Hz)の解放弦の音まで再生帯域内で倍音を補強することにより無理なくその存在を感じる事ができる点
で効果が決定的に異なる。重低音の再生が難しい小型のSPシステムでこそ効果を発揮するエフェクトである。この効果はOUTPUT0/OUTPUT1にだけ対
して有効であり、OUTPUT2/OUTPUT3には何も処理しないそのままの信号をスルーさせているので、ぜひA/B比較試聴で効果を体験してみて欲しい。
これほど低い周波数域では音楽的にオクターブや5度以外の和音が入力される事はまず無く(ロー
インターバルリミットを下回っている為)そのためビッチトランスのモジュールを使わなくでも、過去には単音と仮定してPLLでロックさせる方式や、片波検波し
てスペクトラムの7割ほどを二倍の高調波にする方式、矩形波にして90度位相シフトさせた波形とEORを取って後段でLPFで切ってVCAでエンベロープを
フォローするなど実に涙ぐましい努力が行われてきたが、苦もなくアルゴリズムが組めてしまうSigmaDSPのアルゴリズム開発はあまりに楽だし楽しすぎて思
わずひとりで笑ってしまった。
42Hz以下をさらに分離して2オクターブ上げて足す事も考えられるが、実用的な効果が微妙な
ので実装していない。
Signal Routing and Controls
Signal Input and Output Terminals
INPUT
DSP INPUT
OUTPUT
COMMENT
INPUT0 (L)
Input1_1
Output-0
INPUT-0端子に入力された信号に特に再生が難しい低音域の倍音を付加する処理をしたもの
Output-2
INPUT-0端子に入力された信号をそのまま出力したもの
INPUT1 (R)
Input1_0
Output-1
INPUT-1端子に入力された信号に特に再生が難しい低音域の倍音を付加する処理を
したもの
Output-3
INPUT-1端子に入力された信号をそのまま出力したもの
Processing Description
入力された信号は6次(36dB/oct)という急峻なLPFフィルターを通して86Hz以下
の成分だけが抽出される、帯域制限された左右それぞれの信号はピッチトランスポーザー(ハーモナイザー、カラオケ風に言えばキーコントローラー)モジュールを
通って1,200セント(100セント=半音)上方の音にピッチが変換される、元音にこの信号がミックスされて最終的な出力
(OUTPUT0/OUTPUT1)となる。効果の強弱は「SWvol1」のスライダーで設定できるが、外部のアナログポテンショメーターでリアルタイムに可
変できるようにするのも良いかもしれない。
Schematic Design
Download
適当に読み漁った自己流なので正しいインプリではない場合があります、あしからず・・・・・
引続き更新中です
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